第2回ネット句会 互選結果です
第2回ネット句会、選句頂きましてありがとうございました。
句の感想などは下記のコメント欄へお願いいたします。コメントの書き込みは自動承認にしておきます。また、投句欄・選句欄に頂いた書き込みも順次オープンにさせていただきますのでご確認のほどよろしくお願いします。
≪7点句≫
13 採血の静脈褒めらるる薄暑 河野巌
≪6点句≫
14 顔の土拭ふ二塁手夕薄暑 井伊辰也
36 薄暑かな鬱は小さく書けぬ文字 井伊辰也
84 子を産みて母の日がふと重くなり 小島寿々
≪5点句≫
34 ポン菓子の弔砲ひびく街薄暑 山星有康
≪4点句≫
8 花街の明かり点るや夕薄暑 桑本栄太郎
79 母の日やしりとりの勝ち譲りたる 岡本午睡
89 母の日やいびつなる子の塩むすび 熊谷房子
99 母の日を母の料理で祝ひをり 井伊辰也
111 新緑の風ふところに観覧車 佐藤日田路
149 洋館に肖像画あり蔦若葉 山星有康
≪3点句≫
23 祭山車跳ねて薄暑を押し返し 北野和良
38 差し入るるポストの口の薄暑かな 村上ヤチ代
76 母の日や外階段の平和荘 西村楊子
86 母の日やウッドベースを平手打つ 山星有康
115 100畳の法堂通ふ若葉風 熊谷房子
116 校門の位置変はりたる若葉かな 河野巌
127 夕若葉母が家出をしたことも 宮野緒幌
131 若葉して空の青さを奪い合う 佐藤日田路
≪2点句≫
12 半月のたちのぼっていく薄暑 加藤絵里子
15 校庭にけんぱの声や薄暑光 岡本午睡
19 捌かれし魚の目玉薄暑かな 西村楊子
25 じょうろ置く音軽やかに薄暑かな 宮野緒幌
35 金文字のドアに薄暑の神保町 牧内登志雄
45 趣味といふややこしきもの薄暑かな 西村楊子
50 頬撫ぜる風の密かに夕薄暑 野島正則
51 排水口の詰まり取れたる薄暑かな 高尾美紀
63 母の日のやり取り父に見えぬまま 津野利行
72 母の日にごめんねばかりの返り文 岡田直樹
75 母の日に贈りしものぞ形見なる 十河智
78 母の日の息子ひしめく花屋かな 井伊辰也
94 宅配のカーネーションの枯れ易し 西村楊子
95 母の日や母はなかったことにする 佐藤日田路
102 母の日のふたりの母にブーケかな 中島葱男
106 野ざらしの鉢植え母の日の昔 石川順一
107 母の日や吾をあやしてゐる写真 高橋亜紀彦
117 新品のトレイルシューズ若葉風 高尾美紀
122 青空へメタセコイアの若葉かな 十河智
132 大道芸汗の拍手に若葉かな 大久保俊克
134 白々と若葉に浮かぶ白鷺城 鶴岡星爺
160 若葉寒書道展への道聞きぬ 十河智
163 如意輪の三次曲線若葉風 佐藤日田路
165 若葉分け辿り着きたる山の寺 牧内登志雄
166 女学生二の腕白き若葉風 茂木寿夫
≪1点句≫
1 恋人と初めてのキス夕薄暑 手塚偉智朗
2 画材屋で青色探す夕薄暑 小島寿々
3 長髪に通す手櫛や薄暑光 津野利行
4 待ちづかれラップにつつむ夕薄暑 中島葱男
7 薄暑の日子犬も川で泳ぎけり 亜仁子
11 風凪いで動くものなき薄暑かな 鶴岡星爺
18 孫のもの干すサンルーム薄暑かな 十河智
20 ピューてふ音の屁の出る薄暑かな 高尾美紀
21 時折は足を休めて磴薄暑 川岡末好
26 夕薄暑微熱ありけり箱根山 佐藤日田路
27 磔像の御顔に射しぬ薄暑光 高橋亜紀彦
33 一塊の研修生や街薄暑 俣江美智子
44 貝も舌伸ばす浅瀬の薄暑光 中島葱男
46 薄暑光つま先立ちで歩く街 小島寿々
48 紫外線対策始む薄暑かな 菊池洋勝
53 シャツ二枚ユニクロに買ふ薄暑かな 高橋亜紀彦
55 白はっぴ誘導員の薄暑かな 川岡末好
56 旧き友逢えたその日は薄暑かな 手塚偉智朗
57 母の日に父の面影ふと過ぎり 牧内登志雄
58 母の日の寿司も子供を先にする 菊池洋勝
59 母の日に縁側で塗るビゲンＢ 高尾美紀
60 母の日のとりわけシャイな男子かな 中島葱男
66 似顔絵の笑顔の記憶母の日や 野島正則
68 母の日や異国の墓所の木々いかに 河野巌
70 母の日や乳含ませる哺乳類 村上ヤチ代
77 食卓に一輪だけどカーネーション 永田一真
92 娘のくれしセクシー下着おかんの日 茂木寿夫
93 母の日や心音眠れ墓眠る 大久保俊克
103 かあさんと呟きゐたり母の日よ 桑本栄太郎
104 カーネーション先づ仏壇に供へけり 野島正則
108 「母の日」を知りし時には母はゐず 川岡末好
109 母の日は悲しきものぞ白き花 牧内登志雄
110 若葉風陽の当たる道うたがはず 岡田直樹
114 からくりのやうにうなずく若葉かな 中島葱男
118 ミキサーに掛ける若葉の朝餉かな 菊池洋勝
119 若葉光地にあるものは全て神 石川順一
120 若葉より光の子らの飛び跳ねる 小島寿々
121 若葉吹く風にひとりの身を委ね 高橋亜紀彦
140 清里の樹々を揺らして若葉風 野島正則
141 若葉してマーブルチョコの緑摘む 村上ヤチ代
142 山の寺四方見下ろせば若葉風 牧内登志雄
143 山若葉樹間に置きて能舞台 熊谷房子
144 補助輪の音キレギレや若葉風 岡本午睡
145 ひた走るトロッコさんざめく若葉 中島葱男
146 若葉光風が一番きれいな日 小島寿々
147 若葉してベンチに食べる塩むすび 高橋亜紀彦
148 ぽつぽつと枝に顔出す若葉かな 松田喜実
150 見つけたり絶滅危惧種若葉風 高尾美紀
151 南禅寺抜けて若葉の水路閣 桑本栄太郎
156 コーラスの若葉風に曳かれをり 加藤絵里子
158 若葉して黒光りするムースかな 井伊辰也
161 初恋は若葉の頃と嘘を言ふ 手塚偉智朗
句や名前の間違い、また自分の句ではないなどの間違いがありましたら津野まで連絡願います。ご自分が選句した句やその感想、選句理由など、ブログその他のネット上にて意見交換をして頂ければありがたく思っております。
後日、先生方の選の結果もアップさせて頂きたいと思いますので、そちらもお楽しみになさってください。互選では選ばれなかった句もとってもらっているようですよ♪
また今後も感想や問題点などありましたら気軽にコメントお寄せ頂ければ幸いです。
次回、第3回ネット句会は6月8日（月）頃開催予定です。ご参加お待ちいたしております！
俳句大学ネット句会担当/津野利行
