俳句大学のネット句会用のブログです。このネット句会への参加資格は、Facebook内で俳句大学に「いいね」を押して頂いた方や俳句大学投句欄のメンバーの方、あるいは実際に俳句大学の講義を受講された方、またFacebookはやってないけどこのネット句会を知り、俳句大学の趣旨に賛同にして頂いた方(俳句大学の趣旨はリンク先の「俳句大学」のHPをご覧くださいませ)となっております。あまり固いことを言うつもりはございませんが、俳句が好きだけど様々な事情で句会に参加しにくい方や、所属する結社以外の方と句会を楽しんでみたい方など、多くのみなさんとこの場で句会を楽しんでいけたらと思っております。前記の条件だけで基本的にどなたでも参加可能ですが、一応大学と名乗らせてもらっている以上、ある程度の俳句の知識、そして向上心をもって取り組んで頂けたら幸いです。私自身もこの場でみなさんと一緒に楽しませて頂きたいと思っております。また試行錯誤しながら運営をしていきますので至らない点があろうかと思いますが、なにぶんご理解の上ご協力頂ければ幸いです。みなさんよろしくお願いいたします。

第10回ネット句会 選句お願いします!

俳句大学の第10回ネット句会に、多数のご参加いただきありがとうございます。下記をよく読んで選句してください。

 

まずは投句した自分の句と名前があるかどうか、そして投句した句と違ってないかチェックしてみてください。間違いなどがあったら下記の選句受付開始時間までに津野まで連絡下さい。
選句は投句と同様に、ブログのコメント欄に記入頂く、またはFacebookの津野へ直接メール頂くの方法で、他人にわからないようにお願いいたします。

 

★選句受付開始:平成28年1月16日(土)午前0時1分

★選句受付締切:平成28年1月20日(水)午後11時59分

 

参加者は下記の38名(津野入力順・敬称略にて)です。
斎藤信義、亜仁子、高橋信治、津野利行、山岸八萬星、伊藤衒叟、遠音、瓦すずめ、桑本栄太郎、茂木ひさを、坂上雲、十河智、山中みきを、高橋亜紀彦、渡辺栄一、谷原恵理子、手塚偉智朗、佐藤日田路、村上ヤチ代、渡邉春生、五島高資、清水憲一、関野義高、北野和良、蓼科川奈、西村楊子、小酒井あゆみ、碩真由美、大久保俊克、永田満徳、檜鼻鬼旬、井伊辰也、熊谷房子、隣安、牧内登志雄、野島正則、加納裕、山野辺草民

 


選句方法:選句は番号でお知らせください。
五句選で、五つの「新年」の各兼題から一句ずつの選句をするというルールで楽しみましょう。五句の中からうち一句特選を選び、特選句の選句理由や感想などのコメントを添えてください。

 

 

句は作者を伏せて兼題ごとにランダムに並べてあります。

1 石室の学徒の頃や三ヶ日
2 お笑ひのテレビ枕と三ヶ日
3 ポカリ浮く雲を眺めて三ヶ日
4 ステーキも寿司も立ち食ひ三が日
5 あるだけのおもちや出てくる三ヶ日
6 三ヶ日酔ひ浦島のごとくなり
7 一通り家族の儀式三が日
8 何はともなく黄昏るる三が日
9 三ヶ日ポストのぞく子背伸びして
10 受験生神社めぐりて三ヶ日
11 地上へと出る地下鉄や三ヶ日
12 三が日千寿万寿と空けにけり
13 お茶の間に寝仏となる三が日
14 浮世絵は影なき世界三が日
15 毎日の散歩しながら三ヶ日
16 手酌するバーのマダムの三が日
17 古き歌眠りを誘ふ三が日
18 芸人のツッコミ緩し三ヶ日
19 検温の度に賀詞述ぶ三ヶ日
20 白線と火薬の匂い三ヶ日
21 購ひし日記探すや三が日
22 三門に国旗揺れをり三ヶ日
23 毎年の部屋に籠りし三が日
24 晴れわたる水色天(そら)や三ヶ日
25 玄関に靴ならびをり三ヶ日
26 朝寝して朝湯朝酒三ヶ日
27 正論と世相むかふる三ヶ日
28 富士山の姿眺める三ヶ日
29 三ヶ日弔い止まる筈もなき
30 三ヶ日日一枚を積み重ね
31 食い倒れ楽観の中の三ヶ日
32 上州の風吹き止みし三が日
33 戦跡を訪ねて重し三が日
34 三世代ほほほアハハの三ケ日
35 三日はや納豆飯とわかめ汁
36 三ケ日夢まぼろしと過ぎりけり
37 練乳が空っぽですよ三ヶ日
38 三ケ日父無き荘にアロエ咲く

39 神詣で手を取りおうて淑気かな
40 格闘家勝ち名乗りあげ淑気浴ぶ
41 洗顔の水の透明淑気満つ
42 ほろ酔ひの北枕にも淑気満つ
43 東山魁夷の緑淑気満つ
44 清らかな闇の中なる淑気かな
45 死ぬまでは全て余命や淑気満つ
46 淑気満ちはためく「がんばっぺ常総
47 アルプスの白く横たふ淑気かな
48 淑気満つ枝も梢もまぶしけり
49 ぽんと飛ぶ猫の着地の淑気かな
50 割らずとも個包装たる淑気かな
51 雲の無き空を見上がる淑気かな
52 淑気満つ諏訪の湖面に鳥一羽
53 箱根路の淑気分けゆく襷かな
54 首都高の間に間に光り落つ淑気
55 日の出待つ浜広々と淑気かな
56 太極拳今朝の手先を淑気かな
57 爆音のなき沖縄や淑気満つ
58 淑気満つ赤備え攻む古戦場
59 椀底に残る金粉淑気満つ
60 東海道海原開きぬ淑気かな
61 淑気満つ道ゆく人の顔(かんばせ)も
62 にえたぎる南部鉄瓶淑気満つ
63 橋渡る淑気に流れ川の音
64 はにかみて妻の淑気やうす化粧
65 鄙なれど四千年の淑気満つ
66 ロープウェイ山頂駅に淑気かな
67 道祖神変はらぬ顔の淑気かな
68 這い這いの尻引き締まる淑気かな
69 淑気満ち砂紋きわだつ古都の庭
70 狭庭には狭庭の淑気満たしをり
71 高みには遺跡ある山淑気かな
72 鐘が鳴る初めて聞こえる淑気かな
73 陽をまとふ松葉蘭より淑気立つ
74 かはたれの竹林の道淑気満つ
75 真白なタオル厠の淑気かな
76 淑気満つ世界遺産の平泉

77 車椅子押す孫のいて初景色
78 きらきらと光るものあり初比叡
79 初景色旧き燈台上りたり
80 沼歩き大橋渡る初景色
81 淀川に映る青空初景色
82 トップ切り奔る箱根の初景色
83 青空の烏合の衆や初景色
84 野良猫の車庫に寝転ぶ初景色
85 見下ろして島山港初景色
86 朝夕と見上ぐる山や初景色
87 初景色隣る電柱邪魔なりし
88 富士を見て心に浮かぶ初景色
89 山稜のあはき茜や初景色
90 海を出て日は濡れてをり初景色
91 初景色一匹と足止めてをり
92 鳥鳴くや麓の中に初景色
93 ふるさとの屛風なす山初景色
94 初景色凛々しき音の徹りけり
95 ヘラジカの深き足跡初景色
96 初景色姿勢正してをりにけり
97 すべり台すべる子供の初景色
98 カスケイド山脈光る初山河
99 初景色漉きたるやうに隅田川
100 我が犬の友頂に初景色
101 御破算で願う行方や初景色
102 霊山の胸付八丁初景色
103 初景色葉のはらはらと白川通
104 多摩川に亡犬重ね初景色
105 なんとまあ瀬音ゆかしき初景色
106 パノラマの裾野引く富士初景色
107 初景色キリコの作に迷ひ込む
108 野良猫が生き抜いてをり初景色
109 鶴亀の着物姿に初景色
110 湖は仄かに動き初景色
111 繋がらぬものを夢てふ初景色
112 初景色富士を小島に雲の海
113 五回目の干支迎ひけり初景色
114 松林の姿勢正せり初景色

115 悪友の字が野太くて賀状かな
116 旅果ててこの世に戻る賀状かな
117 七度目の母の干支ある賀状
118 誰よりも猫と似ている賀状かな
119 友でいる男女の交はす初便り
120 禁煙の文字の再び賀状かな
121 賀状来て心の隅に地平線
122 一句添え友に無沙汰の年賀状
123 賀状なき年の始めの頼りなさ
124 気になるは賀状届かぬ友のこと
125 絵葉書に俳句を詠んで年賀状
126 外国に住みて賀状のいつか消え
127 一筆の文言嬉し賀状かな
128 申の字の飛白の光る賀状かな
129 賀状来て彼の人とまた繋りぬ
130 病床の母への賀状束厚し
131 午前のみ兌換紙幣の賀状かな
132 忘れませうと賀状の親子写真
133 年賀状差出人の違ひけり
134 親に似た子のぞろぞろと年賀状
135 文字だけのバンカラ友の賀状読み
136 日本よりの賀状幾度も読み返し
137 抽出しに在る一枚の賀状かな
138 念願の家族写真の年賀状
139 歯の数とまた引き分けの賀状かな
140 ルアンパバーン空はあをあを初便り
141 芋版画赤き尻出す年賀状
142 賀状書く年に数回また会える
143 学名を先ずラテン語で師の賀状
144 達筆の失せし賀状置きて次
145 年々と賀状持つ手がとほざかり
146 一行に友思ひだす賀状かな
147 おもひ出をさらりと浮かべ賀状見る
148 一族の眉太き顔年賀状
149 五年目の仮設の住所賀状受く
150 天国の父から届く賀状かな
151 賀状来し「猿年」てふ字見つけたり
152 「来年はもうやめます」と賀状来る

153 ねぶれども伍拾弐円や初雀
154 人の世の恐る恐るや初雀
155 園はまだお休みですよ初雀
156 日だまりに込合つてゐる初雀
157 玉砂利や影をついばむ初雀
158 その柄を詳らかにし初雀
159 初雀一両電車の駅の空
160 空青く生まれてきたる初雀
161 吾が影の過ぎり群れ翔つ初雀
162 逃げるのも逃げぬのもいる初雀
163 警策の音に飛び立つ初雀
164 チュンチュンと初雀鳴く日の出かな
165 音楽の父はバッハや初雀
166 初雀小物買ひして帰るさの
167 退院の車に寄るや初雀
168 足跡を見つけしは姉初雀
169 竹青に声のみありぬ初雀
170 バス通り出でて遊ぶや初雀
171 スリッパの音に散りたる初雀
172 初雀松の上枝に二羽三羽
173 初雀気楽に生きて良しと鳴く
174 初雀実家の朝の早きかな
175 初雀もう来てるよと母の声
176 初雀地雷をよける国のあり
177 仏殿の鴟尾よりこぼれ初雀
178 雨戸より一筋の光初すずめ
179 初雀群れてはしゃいでまた飛んで
180 豹柄のお尻ふりふり初雀
181 初雀遠慮がちなる今朝の声
182 初雀桃色の服揺れてをり
183 しめしめと注連に群がる初雀
184 赤い実の名前は何と初雀
185 若者に銃を持たすな初雀
186 初雀湯気の匂いに朝ご飯
187 初雀辺野古の海のテント村
188 郎党で鳥居に参る初雀
189 初雀喋り尽くして飛立てり
190 手毬つくやうに弾みて初雀
(以上)

【管理人:元 俳句大会通信教育学部ネット句会科/津野 利行】