俳句大学のネット句会用のブログです。このネット句会への参加資格は、Facebook内で俳句大学に「いいね」を押して頂いた方や俳句大学投句欄のメンバーの方、あるいは実際に俳句大学の講義を受講された方、またFacebookはやってないけどこのネット句会を知り、俳句大学の趣旨に賛同にして頂いた方(俳句大学の趣旨はリンク先の「俳句大学」のHPをご覧くださいませ)となっております。あまり固いことを言うつもりはございませんが、俳句が好きだけど様々な事情で句会に参加しにくい方や、所属する結社以外の方と句会を楽しんでみたい方など、多くのみなさんとこの場で句会を楽しんでいけたらと思っております。前記の条件だけで基本的にどなたでも参加可能ですが、一応大学と名乗らせてもらっている以上、ある程度の俳句の知識、そして向上心をもって取り組んで頂けたら幸いです。私自身もこの場でみなさんと一緒に楽しませて頂きたいと思っております。また試行錯誤しながら運営をしていきますので至らない点があろうかと思いますが、なにぶんご理解の上ご協力頂ければ幸いです。みなさんよろしくお願いいたします。

第3回練習ネット句会 引き続き選句をお願いします

俳句大学の第3回練習ネット句会に、多数のご参加いただきありがとうございます。
まずは投句した自分の句があるかどうか、そして句が間違ってないかチェックしてみてください。コピペ落ちなどがあるかもしれませんので間違いなどがあったら津野まで連絡下さい。
選句は投句と同様に、Facebookの津野へ直接メール頂くか、若しくは、ブログのコメント欄に記入頂くでもどちらでも結構です。句の感想などは選句結果のとりまとめが終わった際にコメント欄を開放しますので、選句のみを句№にてお知らせ下さいませ。

 

参加者は下記の27名(順不同・敬称略)です。
岡田直樹、高田博一、大川典巨、クワモトエイタロウ、坂上雲、西村楊子、佐藤日田路、高橋亜紀彦、氷下魚幢舟、北野和良、中塚五猫、茂木寿夫、川岡末好、俣江美智子、清水憲一、山野邉草民、熊谷房子、井伊辰也、濱田美紀子、牧内登志雄、武藤隆司、菊池洋勝、村上ヤチ代、宮野緒幌、谷原恵理子、大久保俊克、津野利行

 
選句方法:一人五句選
選句は番号でお知らせください。特選を選ぶ必要はありません。


選句締切:4/1(水) 21:59

 
句は作者を伏せてランダムに並べてあります。
ちなみに№1~53が「春」の文字の入った句、№54~112が当季雑詠です。

1 散骨や骨より白き春の雪
2 あづけゐし五体ぞ洗ふ春の月
3 去る人に罪あるを知る春の雪
4 佳語浮かぶ深層心理の海は春
春一番けふもコートを仕舞ひかね
6 呼吸器の息にも春の匂いかな
春分や血は繋がらぬ義兄弟
8 春昼のざらりと映画館の壁
9 海光を春光に替へ蜑の道
10 春の雨相合傘の小さきこと
11 春霞いのちを洗ふ坂の上
12 春の月万里の旅や笠地蔵
13 春甘藍ガワリ軽口な男だ
14 九九がもう唄へるんだね水の春
15 春氷踏みて背の伸ぶ儀仗兵
16 春天を永久に美しと思ひたし
17 春の宵煩悩と云ふものもなし
18 猫脚に立てかけてある春日傘
19 ローム層巻き上げて来る春一番
20 ポップコーンつつき合ひたる春の鳥
21 春風に乗せ候補者の幟旗
22 春分の日帽子仕事に刺身盛り
23 硝子割る夢粉々に春の雨
24 うしろからそっと目隠し春の星
25 見てと云ふ君がとらへし春の虹
26 思春期の胸のポッケに春の丘
27 まなうらはピンクベージュと春の月
28 春の月黄泉にぞ急ぐ高速道
29 春朧きみはどっちを向いてゐる
30 春天や怒濤押し寄す四年前
31 大取の寄席の幟や春夕
32 ほろ酔ひの夕餉果て居り春愁ふ
33 春闘やニ本団子に妥結する
34 春の水貰い食後の薬飲む
35 春分やおはぎ二つと缶酎ハイ
36 春夕日海峡橋の先に落つ
37 だしぬけの転校生や春動く
38 春夕焼ちひさき嘘が拡散す
39 磔像の深き春愁湛へをり
40 昼間には開け放ちてある春障子
41 お目当ての歌手に会へると母の春
42 耳にタグつけられ子牛春の草
43 パーマ屋のにほひのしたる春の星
44 春の星酔へばやたらと好きになり
45 春宵の石段結ぶ路地と路地
46 吉野山全山春の支度して
47 このつづきどうしてくれる春の夢
48 春光の境越えたり紋白蝶
49 黒板に修司の歌書く春霞
50 折れ伏して方向音痴や春の葱
51 春霜や悪足掻きなど止して呉れ
52 玄関にうつすら積る春の泥
53 春燈や日記にすこし嘘を混ぜ
54 木の芽張る語り継がばや津波
55 陽炎の境界線にバリケード
56 フェリー航く先を照らせし朧月
57 竹の子の重さを包む新聞紙
58 落第せしKはペンギン飼育員
59 その人が愛してくれた彼岸過ぎ
60 失ひしもののひとつに落椿
61 永き日のマトリョーシカの同じ顔
62 桃の花お揃いに塗る爪と唇(くち) 
63 うららかやいま死ねるならいまでもいい
64 内耳より忍び込みたる猫の恋
65 独活の来て途方に暮るる独りかな
66 花種蒔く地震列島そこに住み
67 多摩川の此岸彼岸と花の雲
68 身籠りし時間の中に初桜
69 桜には早い車窓の通院日
70 まんさくの咲きて山鳩よく鳴ける
71 風光る野球部鍛え走り出す
72 亀鳴くや逢うたことなきひと思ふ
73 さみどりの田面にひびき揚ひばり
74 もくもくと力をためて辛夷かな
75 潜望鏡東京湾に蝶渡る
76 廃屋の屋根崩れ落ち桃の花
77 冴返る鳩を集めしパンの屑
78 案ずれど別れはやすき雪柳
79 弁当の御数分け合ひ山笑ふ
80 白川の水の流れの夕桜
81 森はまだ目覚めたばかりクロッカス
82 ふらここをセピア色へと漕ぎしかな
83 15粒買ひて作りし蜆汁
84 祝の字の撥ねを見上げて卒業す
85 花筏墨田の岸の別れかな
86 にんげんの至るところが朧なる
87 口笛も法螺も吹きます温き水
88 霾や目を閉じてゐる涅槃仏
89 待合のテレビは日永点いている
90 ふらここや前ばかり見てゐれば良い
91 これ以上越後平野を耕せぬ
92 盲人や香り記憶に早桜
93 猫の恋全部見えてる隠れんぼ
94 鷹鳩と化しメビウスの橋渡る
95 光浴びふわりふくらむ土佐ミズキ
96 兄ちゃんといふ一人称春うらら
97 遅き日や子等のあそびの誰そ彼に
98 ものの芽の種を抱きし大地かな
99 盃を月に見立てり初桜
100 九九唱えつつ帰る子らつくしんぼ
101 迎え呼ぶロータリーには菜の花よ
102 大ネズミ子ネズミとも猫の恋知らず
103 卒業や電線にぶらさがる靴
104 油断して椿御首級落としけり
105 木瓜の花ウブな顔して嘘ばかり
106 繰り返し津波映像三月来
107 花ミモザ麒麟の夢の中にゐて
108 菜の花の蝶と化すには数知れず
109 白魚のごとくフレッシャーズスーツ
110 死ぬるまで我うららかに老いてゆく
111 花筏漆のやうな水面かな
112 畑青むおかめ桜の畦に咲き
(以上)

【管理人:元 俳句大会通信教育学部ネット句会科/津野 利行】