俳句大学のネット句会用のブログです。このネット句会への参加資格は、Facebook内で俳句大学に「いいね」を押して頂いた方や俳句大学投句欄のメンバーの方、あるいは実際に俳句大学の講義を受講された方、またFacebookはやってないけどこのネット句会を知り、俳句大学の趣旨に賛同にして頂いた方(俳句大学の趣旨はリンク先の「俳句大学」のHPをご覧くださいませ)となっております。あまり固いことを言うつもりはございませんが、俳句が好きだけど様々な事情で句会に参加しにくい方や、所属する結社以外の方と句会を楽しんでみたい方など、多くのみなさんとこの場で句会を楽しんでいけたらと思っております。前記の条件だけで基本的にどなたでも参加可能ですが、一応大学と名乗らせてもらっている以上、ある程度の俳句の知識、そして向上心をもって取り組んで頂けたら幸いです。私自身もこの場でみなさんと一緒に楽しませて頂きたいと思っております。また試行錯誤しながら運営をしていきますので至らない点があろうかと思いますが、なにぶんご理解の上ご協力頂ければ幸いです。みなさんよろしくお願いいたします。

第9回ネット句会 選句お願いします!

俳句大学の第9回ネット句会に、多数のご参加いただきありがとうございます。下記をよく読んで選句してください。

 

まずは投句した自分の句があるかどうか、そして投句した句と違ってないかチェックしてみてください。間違いなどがあったら下記の選句受付開始時間までに津野まで連絡下さい。
選句は投句と同様に、ブログのコメント欄に記入頂く、またはFacebookの津野へ直接メール頂くの方法で、他人にわからないようにお願いいたします。

 

選句受付開始:平成27年12月19日(土)午後8時

選句受付締切:平成27年12月23日(水)午後11時45分

 

参加者は下記の20名(津野入力順・敬称略にて)です。
坂上雲、津野利行、酒井おかわり、佐藤日田路、手塚偉智朗、、十河智、高橋亜紀彦、山岸八萬星、亜仁子、瓦すずめ、大関博美、桑本栄太郎、西村楊子、加納裕、関野義高、小酒井あゆみ、遠音、瘋癲老人、熊谷房子、清水憲一、北野和良、檜鼻鬼旬、渡辺すすむ、村上ヤチ代、五島高資、山野辺草民、比々き、川岡末好、山中みきを、野島正則、牧内登志雄、隣安、井伊辰也、武藤隆司、永田満徳、菊池洋勝、藤川都、宮島敦子、高尾美紀、碩真由美

 


選句方法:選句は番号でお知らせください。
五句選で、うち一句特選を選び、特選句の選句理由や感想などのコメントを添えてください。

 

 

句は作者を伏せてテーマごとにランダムに並べてあります。

1 最終便見送る人の大晦日
2 みみだけが大きくなって年の暮
3 ずるずると延ばしに延ばし年の果
4 墓参りを母に誘われ師走かな
5 数え日のしかたなくする掃除かな
6 春支度隣の猫も顔洗ふ
7 イエスタデーワンスモアとや年惜しむ
8 とし木売りねぎらふ頬の薄紅く
9 水無しも蝦蛄葉仙人掌咲きにけり
10 賀状書く頼みの綱のプリンター
11 大晦日バイトの巫女のピアス痕
12 座り良き体言止めや鏡餅
13 カランカランカラン当たりましたと年の暮
14 年の夜の緋文字一冊持ち越さず
15 年の際けふ履いていくパンツ何処
16 救世軍の金の釦や慈善鍋
17 極月の壁に重ぬる暦かな
18 ギザギザの丸をつかみて日向ぼこ
19 煤払ひ捨てかねてゐるエアメール
20 隙間風はたと気がつく猫の留守
21 小さめの盃ふたつ年の夜
22 数へ日の居場所追はれて映画館
23 反省は猿でも出来る日記果つ
24 お茶漬けで済ます昼食年詰まる
25 素っ気なく届く封書や年の暮れ
26 年詰まる誤字のままなるお品書き
27 ライオンの哲学者めく師走かな
28 年の瀬や聞かれちゃならぬ独り言
29 年の瀬や厠待ちする車椅子
30 古暦十一月を道連れに
31 愛も叉煩悩なるや除夜の鐘
32 大門を閉めて廓の年一夜
33 終相場気楽な肩にけふの風
34 年の瀬やまちがひ電話よく鳴って
35 振り返るボイジャーの目や星冴ゆる
36 思い出の在庫一掃年暮るる
37 神棚の年末ジャンボ宝くじ
38 常磐木の庭に鎮もる万両忌
39 煤逃の吹き溜まりおるパチンコ屋
40 歳の市手を曳く孫は妻の靴
41 新巻を切り身におろし年用意
42 吾の帰郷待つ人なくて年の暮れ
43 落語聴き江戸の節季を想ひをり
44 冬休み何をやろうか悩みけり
45 世話役の皺深くなり除夜詣
46 賀状書きことしは三枚余しけり
47 年越しのスルメの足の残りそむ
48 南国へ脱出したき年の暮れ
49 年の暮上野の隅の国訛り
50 一日は二十二時間年の暮
51 年の暮平らな道を歩きけり
52 極月の爪切るときは息殺し
53 ボーナスを出して肩の荷下しけり
54 数え日や指に刺さりし銀の針
55 犯人は次ページに消ゆ去年今年
56 世を忘れ世に忘れられ除夜の鐘
57 雑踏の中に佇み年の暮
58 孫の数新札揃へ年迫る
59 年の瀬や身に覚え無き青い痣
60 忘年会中もツイートばかりして
61 蓄へも借金もなし暦果つ
62 年の瀬や小走りになる小買い物
63 熱燗や見ざる言わざる聞き上手
64 年の瀬や無限に欲しい時と才
65 くんずほぐれつしつ帰る忘年会
66 群れなして雲の広ごり年暮るる
67 沈みゆくワインの濁り年の果
68 年の瀬や予防注射を延期する
69 年の瀬のアメヤ横町息粗し
70 歳暮とは無縁の身なり有難し
71 忘却の数だけ生きて年の果
72 岬にて道草を食ふ師走かな
73 また減りし歳暮の数や茶を啜る
74 とめどなき流れのなかの社会鍋
75 口ぐせは冥土の土産ふぐと汁
76 神棚の雲の字あらた空晴れる
77 弥次郎兵衛意思持つごとし大晦日
78 共にゐる妻何思ふ除夜の鐘
79 効能をたのみ泥付き葱を買ふ
80 年暮るる堂島雀の長電話
81 人惜しみ名残を惜しみ年惜しむ
82 トナカイに乗って帰らむ年の暮
83 極月や小さき罪のこと想ふ
84 歳晩の漢字一文字なる世相
85 終電を諦観しをり年忘れ
86 物指の縁を拭き取り年暮る
87 年木積むこの懊悩の数ばかり
88 心拍のモニタ見つめて年を越す
89 人なつっこいべ津軽の初日の出
90 行く年や祖母の九十五年かな
91 居ながらにインターネット年用意
92 出番待つ金平糖も年の暮れ
93 数え日や「猫が孫よ」と母の笑む
94 行く年を本気とせざる鳩時計
95 年の瀬を背負ふて西の展望台
96 里山の去年に降り積む今年かな
97 年の瀬や月と見送る終電車
98 年の瀬の上野の山の西日かな
99 歳晩や犬の眠りは深かかりき
100 年の暮小さな村に来てをりぬ
101 小さき手が入るるコインや社会鍋
102 万両やささやかな夢籤を買ふ
103 腰ぎくと軋む音する年の暮
104 歳晩やいささか届く地代金
105 吾が漢字「転」を選びし年の暮
106 段取りの整ふことも年用意
107 冬至梅香で部屋を満たしけり
108 忘年忘れずにのむウコン錠
109 まなうらに数字の並ぶ年の果
110 七星の抛つ闇や除夜詣
111 京町家裏に干されし河豚の鰭
112 年の瀬の膝へと渡る湯船かな
113 百歳にまだ三十年日記買ふ
114 年の瀬に間に合って検便を出す
115 年の瀬や使うあてなき我が脂肪
116 アフターの駆くる年の瀬紅薄れ
117 恋情は断ち切る定め年つまる
118 思案六法五年連記の日記ふ
119 綿虫や日陰り早き服喪の家
120 馬小屋に明かりの点る聖夜かな
121 赤飯を炊きて日本のクリスマス
122 樅の木にちらちら雪の舞ふ夜かな
123 クリスマス休暇帰国の姉の声
124 焼け跡派すでに死語なりクリスマス
125 父さんの癖とおんなじ「サンタより」
126 クリスマスツリー托鉢僧鳥居
127 光満つ聖夜の影の現実かな
128 手をつなぐ人の形の聖菓かな
129 誇大に破くクリスマスプレゼン
130 クリスマスソング悲しき商店街
131 巡回の医師の髭濃し聖夜なり
132 クリスマス嬰児にありし尾骨かな
133 ほどきたるリボンと踊りクリスマス
134 信仰を持たぬ者にもクリスマス
135 父母ありて我あるけふのクリスマス
136 赤鼻はピンポン球の聖し夜
137 欲しい物なんにも無くて聖夜かな
138 クリスマスわれも生まれし日であれば
139 明るきと暗き窓あり聖夜の宿
140 アマゾンで届く聖夜の別れ花
141 宇宙より帰還飛び込む聖樹林
142 野良猫の路地裏集ふクリスマス
143 去りし朝ポインセチアを食卓に
144 クリスマス中止のお知らせ届きけり
145 聖夜劇初めに小さなヨゼフ出て
146 クリスマス神に捧げる人の歌
147 鬼門向く聖菓の上の家の味
148 クリスマス気分スマホの中にあり
149 聖樹買う涙を拭わないうちに
150 坂道のルルドの泉クリスマス
151 ちろちろと悋気の焔聖誕祭
152 玄関の明るい家のクリスマス
153 聖夜くる海賊版ジョン・レノン
154 シュトレーンと君と子のゐる聖夜かな
155 だましてた訳じゃないのよポインセチア
156 流されぬように聖樹の聳え立つ
157 しずしずとサンタクロース後退
158 一人寝のジングルベルの音冴ゆる
159 クリスマスソング流れる手術室
160 クリスマスすべての神に手を合はす
161 禅僧の笑まひて「メリークリスマス」
162 星の夜に星を飾れる聖樹かな
163 早々とサンタは仕事終わらせて
164 聖夜劇信ずるものを思ひ出す
165 ひとり子の運命(さだめ)祈りに待降節
166 床揺らす洗濯器の音クリスマス
167 一切れのケーキ仲良くクリスマス
168 子供部屋聖樹が照らす忍び足
169 狼の遠吠えホワイトクリスマス
170 クリスマス街の喧騒ただならぬ
171 新しきエプロンの妻クリスマス
172 讃美歌を口遊みもしクリスマス
173 聖夜劇イエス三人出番待つ
174 ただ一度うぬぼれてみる聖夜かな
175 高僧も孫にかこつけクリスマス
176 園長のサンタクロース見破られ
177 おゆび待つ聖夜の箱に咲くりぼん
178 物売りの声かすれをりクリスマス
179 恒例のトナカイの役板に付き
180 砂漠行くシーツ見届け聖夜劇
181 言の葉てふ星留めたる聖夜かな
182 エンヤ聞く何とはなしにクリスマス
183 聖夜なる歯磨きの音橇の音
184 等分に執着しすぎ聖菓かな
185 小児棟医師がサンタのクリスマス
186 クリスマスケーキの予約間に合わず
187 晩年は人恋しくてクリスマス
188 発車ベル「引き止めてよ」とイブの夜
189 新しき爪の迎へる聖樹かな
190 野良猫へ餌並べ置くクリスマス
191 右頬を差し出しなさいクリスマス
192 恋人と二人っきりで聖夜かな
193 レジ打ちのサンタの睫毛カールせり
194 聖誕祭いま人形は産気づく
195 樹もビルも河さへ飾るクリスマス
196 堕天使の羽胸に秘めクリスマス
197 出窓には我も人なりポィンセチア
198 母国語の電話泣き出す聖夜かな
199 銀色の翼休めてクリスマス
200 クリスマス不確かなことさておきて
(以上)

【管理人:元 俳句大会通信教育学部ネット句会科/津野 利行】