俳句大学のネット句会用のブログです。このネット句会への参加資格は、Facebook内で俳句大学に「いいね」を押して頂いた方や俳句大学投句欄のメンバーの方、あるいは実際に俳句大学の講義を受講された方、またFacebookはやってないけどこのネット句会を知り、俳句大学の趣旨に賛同にして頂いた方(俳句大学の趣旨はリンク先の「俳句大学」のHPをご覧くださいませ)となっております。あまり固いことを言うつもりはございませんが、俳句が好きだけど様々な事情で句会に参加しにくい方や、所属する結社以外の方と句会を楽しんでみたい方など、多くのみなさんとこの場で句会を楽しんでいけたらと思っております。前記の条件だけで基本的にどなたでも参加可能ですが、一応大学と名乗らせてもらっている以上、ある程度の俳句の知識、そして向上心をもって取り組んで頂けたら幸いです。私自身もこの場でみなさんと一緒に楽しませて頂きたいと思っております。また試行錯誤しながら運営をしていきますので至らない点があろうかと思いますが、なにぶんご理解の上ご協力頂ければ幸いです。みなさんよろしくお願いいたします。

第8回ネット句会 選句お願いします!

俳句大学の第8回ネット句会に、多数のご参加いただきありがとうございます。

 

まずは投句した自分の句があるかどうか、そして句が間違ってないかチェックしてみてください。間違いなどがあったら下記の選句受付開始時間までに津野まで連絡下さい。
選句は投句と同様に、ブログのコメント欄に記入頂く、またはFacebookの津野へ直接メール頂くの方法で、他人にわからないようにお願いいたします。

 

選句期間:平成27年11月21日(土)午後10時日平成27年11月25日(水)午後11時30分

 

参加者は下記の41名(津野入力順・敬称略にて)です。
佐藤日田路、亜仁子、山岸八萬星、瓦すずめ、大久保俊克、十河智、手塚偉智朗、歌代美遥、山中みきを、坂上雲、西村楊子、関野義高、津野利行、桑本栄太郎、清水憲一、呆菜、髙橋雅城、村上ヤチ代、小酒井あゆみ、大関博美、遠音、加納裕、北野和良、剣持政幸、渡辺すすむ、山野辺草民、川岡末好、檜鼻鬼旬、高尾美紀、菊池洋勝、谷原恵理子、濱田美紀子、五島高資、井伊辰也、茂木ひさを、俣江美智子、村上真々、野島正則、碩真由美、牧内登志雄、山田紗由美、

 

選句方法:選句は番号でお知らせください。
五句選で、うち一句特選を選び、特選句の選句理由や感想などのコメントを添えてください

 

 

句は作者を伏せてテーマごとにランダムに並べてあります。

夕映の凍湖や少女舞上がる
2 石ひとつ十色を感じ冬紅葉
3 東京と江戸をむすぶや冬の水
4 凩の行き着くところ佃島
5 「たきぎたきぎ」「『ぎ』とちゃう『び』や『び』焚き火やで」
6 夜半の雨洗いざらしの烏瓜
7 放課後のチャイム早めて冬に入る
8 鍋になる猪の眼に射貫かれり
9 ポン菓子のポンを遠くに冬うらら
10 シリウスや自分の胸を抱きしめる
11 冬の虹帰郷の知らせ投函す
12 噫葷酒山門に入るクリスマス
13 針の無い柱時計や冬安吾
14 霜焼けの草の匂ひのひとりごと
15 冬紅葉酸いも甘いも噛み分けて
16 今日だけは父と母とし七五三
17 猫くんのしつけ始める冬初め
18 緋色冴ゆ十一月の寺の鯉
19 天地のあわいに生まる夕時雨
20 寒の月火傷の肌をさらしけり
21 東京の優しさ同居冬景色
22 暖かき部屋に入り出づ水洟や
23 塩水を沸かして渋柿をくぐる
24 木の間より鳥のかしまし初時雨
25 冬ぬくし電波時計のグルリとす
26 焼き鳥のしみる煙や冬の暮
27 ふくよかな母の背に似て山眠る
28 凡人の凡そなる日々日記果つ
29 お太鼓をポンと叩ひて冬に入る
30 時雨来て小脇に隠す仏蘭西パン
31 あおぞらに峰の白きや片しぐれ
32 狐火やどの道ゆくも戻りたり
33 庭紅葉水子地蔵のかくれんぼ
34 敷松葉施し景色明りけり
35 火恋し尿瓶を割つてくれさうな
36 落葉踏むこの世のことを考えず
37 山頂の神社を越えて小春かな
38 冬天にぽつりと柿の熟るる頃
39 鴨みんな強き風へと顔向けて
40 柿の秋短冊にある月並句
41 設へは詫び助一輪茶事の席
42 腕時計はめる手首に今朝の冬
43 誰を待つホームに飾る吊し柿
44 冬の鴨信じることの安らかに
45 裏山の雪降り止まぬ見舞かな
46 熱燗や針の言葉を併せ飲む
47 露凍るや狸書きたる木葉経
48 着ぶくれて己が腕を探すなり
49 縄文の火祭り跡の小六月
50 寄せ鍋やモモにはなれぬトリのムネ
51 冬浅し駅員だけの始発駅
52 障子閉むなべて物事紙一重
53 あちこちにイルミネーション冬来る
54 裸木となりて激しき絡み合ふ
55 わたなかのムー大陸や天狼星
56 遺されし大きセーターに包まるる
57 モクセイの記憶に触れる海馬かな
58 凍てつきし星の欠片を拾ひけり
59 木守柿だけの出迎へ郷の駅
60 白無垢のごとく雪積み姫椿
61 山の夜の冬の嵐の中の恋
62 一燈を余喘に凝らす霜夜かな
63 虫喰ひて一幅となり柿落葉
64 瞑想に耽けるライオン冬麗
65 梟の後ろ姿を誰も見ぬ
66 さざんかのひとひらといふかぞへかた
67 忘れ花校舎の裏の秘密基地
68 履き物屋高野金剛峯寺の秋
69 冬の月のみ熱源の猫のゐて
70 冬波の愛かと想ふテトラポット
71 木枯や庭に枝場の吹き溜まり
72 点々と水面に揺るる散紅葉
73 尖りたる冬の月見て聞くニュース
74 残り鷺風を抱くやうに舞い降りる
75 茶の花や老婆もんぺの庭の畑
76 炉話の佳境に爆ぜる土佐の炭
77 焼酎に漬けた渋柿甘くなり
78 椅子ふたつテラスにならぶ小春空
79 底冷えに足裏にぎる六畳間
80 十一月営業マンと話し込む
81 山茶花野降り積もる陽の純白に
82 青空や綿虫白く光り舞ふ
83 朝市の大根砲のごと担ぐ
84 今生に生きた証しの木の葉髪
85 マネキンの笑みは変はらず初時雨
86 大根の引き抜くままの泥臭さ
87 体内のチューニング音冬に入る
88 たれたれのみたらし団子冬ぬくし
89 東京の灯り消したき冬の星
90 波のまま風のままなる浮寝鴨
91 健診の名医の見立て小六月
92 地下街のうちの一灯冬の蜂
93 父の剥く渋柿皮の厚いこと
94 ナイフ研ぐ指切るまで研ぐ寒暮かな
95 小春日や時々泣いてノーテンキ
96 寒月やぽきんぽきりと飴細工
97 目を開けていても暗闇冬の浜
98 せせらぎの早瀬さばしり紅葉散る
99 雪蛍一緒に泣いて呉れますか
100 餌をねだる鯉に詫びけり紅葉観る
101 身の内の芯熱りをり冬紅葉
102 梟から抉る地球儀月球儀
103 虎落笛かように痛む訳は何
104 お日さまに挨拶したく蔦紅葉
105 さわさわと下枝に揺るる寒椿
106 惚れ惚れの映える山茶花いつも晴れ
107 秋深し横にせしものやや動く
108 自力まだあると気付きし神無月
109 七つ目の駅より仰ぐ冬の雲
110 グレーテルの消えしパン屑寒雀
111 雪吊りの水面に写り臥龍
112 冬ぬくし路地の奥までチンドン屋
113 手水鉢冬の紅葉の二つ三つ
114 寒昴沈む波間やバビロニア
115 雪祭先住民の輪が跳ねる
116 夜明け前無情に足蹴る湯婆かな
117 哲学堂朱し山茶花梅雨に濡れ
118 張り詰めてやさしきひかり白障子
119 振り上げる白杖から伸ぶ冬の影
120 蓮枯れて自白を迫る静寂かな
121 山茶花や散る花びらの様々に
122 自然薯掘り風は爽けく鳶の舞う
123 家の前怪我の手術に鎌鼬
124 百円で何でも買へる冬籠
125 冬ざれやサイレンなしの救急車
126 空爆の報道ばかりの冬来る
127 一茶忌や凜くん野鳥となりて翔べ
128 跪く原爆ドーム時雨ける
129 一体は落葉頭に五百羅漢
130 ココットの壺真っ赤なり感謝祭
131 七竈信濃の国を歌ふ人
132 弾かれし竜の玉かな一夜妻
133 冬めくやなほ碧き島喜界島
134 オーロラの満ち満ちてゆく霧氷林
135 空けるごとつがれる燗の酒見つむ
136 雑踏が風避けになる晦日かな
137 枯井戸を詩情で満たす日向ぼこ
138 時雨れ夜は薩摩結びを子に教へ
139 どうしても座りの悪き林檎かな
140 建付の悪い裏木戸秋深し
141 暗き森銀杏の落ち葉光りけり
142 ガーデンの植えの雰囲気小春かな
143 ゆらゆらと波間に揺るる浮寝鳥
144 自動車のホーンと競ふ火の用心
145 タコの串一本多いおでん鍋
146 咳九十焼夷弾百有る話
147 紅葉降る熊本大の赤レンガ
148 バルザツク像に叶はず褞袍着る
149 霜野原片っぽだけの赤き靴
150 クリスマス迷いを隠す紅をひく
151 少年の黒子艶めく憂国忌
152 木上より地上にぎはす枯葉かな
153 冬麗の朝水色のランドセル
154 凩やそれぞれの灯へ急ぎたる
155 あきらめてからの自由や冬銀河
156 裸木と認めぬ落ちぬ葉一枚
157 冬ざるる倒れしままの一輪車
158 凩や哲学の道前かがみ
159 抓みみる鬼のむくろか枯芙蓉
160 冬の田に生る風船のピンク色
161 小春日の下校の子らの足遅し
162 高野山一なる紅葉とふ宿坊
163 小春日や大地てふ名の直売所
164 絆創膏浮きし五分刈り火の用心
165 時雨るるや嘘泣きと言ふ技覚ゆ
166 東京のど真ん中にて時雨けり
167 虎落笛俺はそこまで弱さうか
168 冬の蝶グツドバイする恋地獄
169 店先に蜜柑並びて荒物屋
170 冬空の落ち葉踏む人なかりけり
171 妹と忌日の夜や柿膾
172 落葉掻き寂しき音があるばかり
173 渋柿を干すには足りぬ身丈かな
174 牡蠣筏巡りしフェリー厳島
175 忽ちにかむゐね雪の積もりけり
176 板塀の母屋の二階柿すだれ
177 富士山の景色を包む時雨かな
178 山間の霧の向こうに鳶の声
179 一点明星寒立の朝に残りをり
180 指切りの契りの疼く近松
181 咳きの勢ひで押す核ボタン
182 空気入れまたもや借りる冬浅し
183 谺して列車過ぎ行く冬銀河
184 御手杵の槍ふわふわの綿帽子
185 時雨るるや方言の交ふ街にをり
186 昼の月白き天守と競い合う
187 童心の銀杏落葉に大人たち
188 木枯らしや魔王が夜の手を伸ばす
189 冬枯れやいささかつのる人嫌ひ
190 秋過ぎて冬支度する扇風機
191 鈴なりの柿明かりかな遠回り
192 大粒の鹿沼土軽き冬うらら
193 難問の解けてすつとおでん酒
194 冬銀河うからやからの音すなり
195 少し羨(とも)し真砂女の恋路夕時雨
196 百歳の手を大根に引かれをり
197 引力も神も見へざり木の実降る
198 鯛焼と姑の口のヘの字かな
199 ハンガーの首の直らぬ冬の朝
200 家鳴りせり冬将軍の斥候か
201 紅葉時宮の名付けし臨紅庭
202 わが息の障子の紙と和みけり
203 ぬばたまの黒髪濡れし冬隣
204 枯蔓の手放せぬものありにけり
205 寒北斗後ろに誰もいなくても
(以上)

【管理人:元 俳句大会通信教育学部ネット句会科/津野 利行】