俳句大学のネット句会用のブログです。このネット句会への参加資格は、Facebook内で俳句大学に「いいね」を押して頂いた方や俳句大学投句欄のメンバーの方、あるいは実際に俳句大学の講義を受講された方、またFacebookはやってないけどこのネット句会を知り、俳句大学の趣旨に賛同にして頂いた方(俳句大学の趣旨はリンク先の「俳句大学」のHPをご覧くださいませ)となっております。あまり固いことを言うつもりはございませんが、俳句が好きだけど様々な事情で句会に参加しにくい方や、所属する結社以外の方と句会を楽しんでみたい方など、多くのみなさんとこの場で句会を楽しんでいけたらと思っております。前記の条件だけで基本的にどなたでも参加可能ですが、一応大学と名乗らせてもらっている以上、ある程度の俳句の知識、そして向上心をもって取り組んで頂けたら幸いです。私自身もこの場でみなさんと一緒に楽しませて頂きたいと思っております。また試行錯誤しながら運営をしていきますので至らない点があろうかと思いますが、なにぶんご理解の上ご協力頂ければ幸いです。みなさんよろしくお願いいたします。

第7回ネット句会 選句お願いします!

 

 俳句大学の第7回ネット句会に、多数のご参加いただきありがとうございます。

下記の要領で選句願います。

 

まずは投句した自分の句があるかどうか、そして句が間違ってないかチェックしてみてください。間違いなどがあったら下記の選句受付開始時間までに津野まで連絡下さい


選句受付開始:平成27年10月26日(月)午前8時00分~
※すいませんが、受付開始の時間以降に選句を送ってください。

選句締切:平成27年10月28日(水)~午後11時30分


選句は投句と同様に、ブログのコメント欄に記入頂く、またはFacebookの津野へ直接メール頂くの方法で、他人にわからないようにお願いいたします。

 

 

 


参加者は下記の41名(津野入力順・敬称略にて)です。
坂上雲、小島寿々、村上伸太郎、山岸八萬星、清水憲一、十河智、桑本栄太郎、瓦すずめ、村上ヤチ代、加納裕、大久保俊克、亜仁子、津野利行、西村楊子、熊谷房子、佐藤日田路、谷原恵理子、川岡末好、浦川裕文、陣内良輔、濱田美紀子、大川典巨、北野和良、檜鼻鬼旬、中川洋子、高尾美紀、井伊辰也、山田紗由美、手塚偉智朗、渡辺すすむ、山中みきを、山野辺草民、関野義高、小酒井あゆみ、牧内登志雄、遠音、宮野緒幌、野島正則、恩田富太、俣江美智子、記入漏れ1名

 


選句方法:選句は番号でお知らせください
六句選で、うち一句特選を選び、特選句の選句理由や感想などのコメントを添えてください。

 

 

句は作者を伏せてテーマごとにランダムに並べてあります。

※2015/10/24 10:50 一名分記入漏れのため、「214~216」追記させていただきました。すいませんでした。

※2015/10/24 16:10 25番の句「林檎?く」→「林檎剥く」に修正させていただきました。

※2015/10/24 19:00 94番の句、最後の「夜」の文字が落ちていたので修正させていただきました。

 

 

『恋愛』
1 別れたと聞ひて即ち鳳仙花
2 さよならと綴る背の指星月夜
3 唇を待つ唇や星月夜
4 恋一つポンと浮かべて月見酒
5 見つめ合ふ瞳の奥の大銀河
6 秋北斗チェックメイトと言わせたり
鶴瓶落としこの恋強制終了す
8 花カンナあらぬ処へ火つけせる
9 先生の恋の話や秋茜
10 そら豆をつるりと剥きて愛刹那
11 秋桜やなほあまりある恋の風
12 菊膾襟を正して頬寄せり
13 手作りの紅葉の栞君のため
14 秋の海アルファロメオの助手席に
15 寝化粧に胸たかまりし十三夜
16 我が心咲し菊花の君なりき
17 恋占ふ水の中まで秋日濃し
18 父に似た顔立ちに惚れ芋煮会
19 螻蛄鳴く淋しさ募る恋心
20 長き夜や近くにゐてもゐなくても
21 まなうらに栖む鶺鴒の飛び去らず
22 亡き君を呼べば応ふやほしづく夜
23 跳ねて恋黄色の二羽に秋の蝶
24 奪われて奪いし毛布夜寒かな
25 林檎剥く彼女の髪を解くように
26 寄り添つて妻と分け合ふ房葡萄
27 好き嫌ひ栗の毬抜く娘かな
28 握手して春の別れや京都駅
29 地獄とは恋のかなわぬ長き夜か
30 この街に恋得し日々や酔芙蓉
31 顔色を覗き蟷螂夫となる
32 冷めたティー君待つ喫茶店(カフェ)の秋の宵
33 いつまでも恋に恋して照紅葉
34 ひと駅を歩く別れや秋しぐれ
35 今どきの恋の手紙の夜長かな
36 冬紅葉またねと触れし細き指
37 恋占ひ客の途切れて夜食かな
38 君からのメールを消去秋の夜
39 振り向いてもらふつもりがへこきむし
40 後の月大人のキスを教わりぬ
41 メッセンジャーもラインも来ない夜長かな
42 残菊や上の句だけの文来り
43 二歩前を歩く君の背赤蜻蛉
44 秋の海「あのね」と君の切り出せり
45 十六夜の片恋は片恋のまま
46 怖づ怖づとつまくれなゐに弾かれし
47 一度だけただ一度だけ林檎噛む
48 咲きそめし野菊に彼のこゑがある
49 秋の雨恋水顔を濡らしけり
50 君おもふゆゑに吾あり酔芙蓉
51 月綺麗君への想いその光
52 眼の合ひてまだ恋未満枇杷の花
53 キャバ嬢の真白き胸のレモン味
54 後の月愛され方も忘れたわ
55 シャンパンの泡見つめ合う星の恋
56 後朝(きぬぎぬ)の香りは知らず白秋忌
57 枯野道ただただ歩く告げもせで
58 寿やきんもくせいに幸の香
59 恋絵馬をかたりと鳴らし秋は行く
60 晩秋やメビウスの輪の愛交わす
61 秋惜しむたびに痩せゆく女の背
62 こひしくていとしくてつくつくぼふし
63 誤解から始まる恋や青蜜柑
64 尼僧とて恋もあらふか秋衣
65 微熱ある君の横顔唐楓
66 指先をからめて黙す野分後
67 この人と生きて行きます秋桜
68 人妻に戻るスイッチ乱れ萩
69 月の面(も)の光(ひ)映す瞳の君を抱く
70 榧の実の温もり伝ふ恋愛論
71 八朔を剥く不器用な君のため
72 あのひとの雌雄知らんや文化の日
73 浮き雲の愛し言葉に蜻蛉釣
74 彼が脱ぐ手袋を抱く我が手かな
75 紅葉かつ散るを弾きてナオミ来る
214 秋の虹愛告げるためペダル漕ぐ

 

『宇宙』
76 満月や天に子宮のあるらしき
77 ウルトラの母満月を持ち帰る
78 ニュートリノ身体突きぬけ銀河濃し
79 秋蝶に淡き鱗粉ニュートリノ
80 ニュートリノ カミオカンデに光る秋
81 木の実落つ戦艦ヤマトの波動砲
82 ペガサスの黒髪を追ふ羽音かも
83 やはらかく海空つなぐ秋夕焼
84 金策の目処たち今日の月明し
85 天体図の星から星へ秋の蠅
86 百代の過客となりぬ星月夜
87 オリオンに光もらいて星流る
88 夜目遠目笠の内なる無月かな
89 飛ぶ星とユーフォー踊る闇夜かな
90 今はまだ青き地球や薄紅葉
91 星飛んで宙の傾く念佛寺
92 惑星の壁紙を買う暮の秋
93 星月夜光子素粒子億光年
94 筑波嶺の消したる空に星月夜
95 月に泣く私は幼な子抱きしめて
96 網膜の底に広がる天の川
97 秋深し呼び合ふやうな星と星
98 水星の壁から霧の打つメール
99 爽籟や群なす星のささやけり
100 もう会はぬ人のまなざし天の川
101 銀漢を厠に行きし時仰ぐ
102 冬の星我らは素粒子から成る
103 とろろ汁地球人とて宇宙人
104 銀漢を見上げ携帯そつと出し
105 鈴虫の鳴けば星々またたきぬ
106 弟と宇宙を論ず灯火親し
107 ハヤブサに未来を託し小鳥来る
108 奪ひ合ふ星の片隅冬近し
109 盃の銀河写せる小宇宙
110 足一本捨てきし飛蝗青空へ
111 宅配の天地無用や秋高し
112 友悼む酒杯の中に星走る
113 果てしなき夢見し頃や天の川
114 銀漢の流れの果てや観世音
115 われわれは宇宙のかけら雪迎へ
116 星合の空に行き交う夜行便
117 地球より月の小さき穴まどひ
118 地に湧きて宙に満つるや虫時雨
119 宇宙てふ母なる胎内ほろろいし
120 白秋や火星にありし水の跡
121 三日月の大荷物載せ沈みたり
122 ベランダに流星待ちつくしゃみする
123 伸ばす手や空飛ぶ箒に乗る月夜
124 高き空赤に輝く火星かな
125 雨冷えや私の星は冥王星
126 秋の星光の旅路幾万年
127 望遠鏡のピント合はすも冬支度
128 刈萱や熊野の夕日波に揺れ
129 鎌鼬蒼穹の天両断す
130 昼月のひときは白く冬に入る
131 星流る迷いのすべて燃やしつつ
132 秋天や見上る我は宇宙(そら)の孤児
133 銀漢や嘘かも知れぬ宇宙論
134 ギザ十のはたして有るか星月夜
135 素粒子や色なき風の中通ふ
136 天狼を突き刺すやうに流れ星
137 星流れほのかに光る石まとふ
138 六角の銀河抱きて地は叫ぶ
139 宇宙ステーション通る月夜へ梯子架け
140 上弦の月を肴に旅の宿
141 この恋を解凍したい冬銀河
142 ひび割れの氷を覆う星の秋
143 長き夜やスターウォーズの覚醒ぞ
144 宇宙にてたったひとりで百物語
145 長いものに巻かるるべしと月の母
215 オリオンの剣の太刀筋流れ星

 

『父』
146 仏壇に父の遺書在り木守柿
147 父の日や帰りを待てば亥の刻に
148 新牛蒡父直伝のだんご汁
149 一口の水求む父夏逝けり
150 父の背のぬくみは知らず紫苑咲く
151 父祖代の威光あらたか櫨紅葉
152 サクマ缶カラカラの音父の音
153 父の背の何も教へぬ木守柿
154 秋の音父のピアノにフォーエバー
155 父の忌のまた雪が降るアスファルト
156 守宮這ふ夜の玻璃戸に父の影
157 嫁ぐ秋もとの二人に戻りけり
158 夜明け前蓮の実飛びて父となり
159 父といふ肩巾ありし秋祭
160 手袋の父の形に残りをり
161 馬鈴薯の味噌汁好きな父なりし
162 一度父に叩かれし日よ鷹渡る
163 秋味に笑ふ父をば遺影とす
164 赤い羽根父の背広に刺ししまま
165 ささやかな父の賄い酢橘置
166 農の父背広着てをり文化祭
167 千草刈る父の背中に帰郷告ぐ
168 秋の昼父の無骨なスープかな
169 コート着て学校に来し忘れ物
170 宵闇に父なる人の背中かな
171 庭に行き葡萄狩りする父の趣味
172 話尽きぬ夜長を父に怒鳴らるる
173 秋の風我が子は父をいかに見ん
174 燈火親し父に丁稚の時有りて
175 紫苑挿す月命日に父の部屋
176 酒飲みは親父譲りの今宵月
177 霧の海帽子の父がゐるやうな
178 世渡りが下手で秋刀魚が大好きで
179 かへり咲くたんぽぽの黄の夢持てり
180 おでん屋の父に付き合ふ烏龍茶
181 鷹の爪実は私は父でない
182 ショベル持ち耕す父に蚕豆植う
183 夜業の手とめて泣く子の背を撫でに
184 金色の枯野を歩く親子かな
185 折り合いのつかぬ父逝き晩夏光
186 色変へぬ松や岳父の片手酌
187 お笑ひのテレビ遠くに秋の父
188 亡き父の句帖の余白秋寂し
189 父と子の二人三脚秋高し
190 その中に父の聲ある芋煮会
191 父母のいない花野や七回忌
192 母の愚痴取りあはぬ父熟柿かな
193 父来れば父の庭なる萩日和
194 一年も眠り覚めない父秋の風
195 父墓前供えの菊も枯れ果てり
196 幻月や吾もまた一人の父であり
197 人を呼ぶことが好き花の宴
198 秋うらら屋根を修理の父の声
199 ただ一度父のげんこつ榠櫨の実
200 栗飯に徳利一本父の貌
201 好色は父親譲り熟柿かな
202 秋の蚊を打ち損なひて父笑ふ
203 野分あと山のにおいの父の墓
204 下手な字は親父に似たりおもひ草
205 子の見上ぐ鳩吹きの父揚々と
206 シャツを脱ぎ案山子を立てる父の庭
207 父頑固母は柔和にとろろ擂る
208 父の団栗独楽長く回りをり
209 逸れ弾の父はかうして熟柿かな
210 飲食(おんじき)の父唄ひだす秋納め
211 稲干して称名唱う父の忌に
212 祖父となる父の饒舌新走
213 眼裏に父母のアルバム零余子
216 老父の足洗ふ音良夜かな


(以上)

【管理人:元 俳句大会通信教育学部ネット句会科/津野 利行】