俳句大学のネット句会用のブログです。このネット句会への参加資格は、Facebook内で俳句大学に「いいね」を押して頂いた方や俳句大学投句欄のメンバーの方、あるいは実際に俳句大学の講義を受講された方、またFacebookはやってないけどこのネット句会を知り、俳句大学の趣旨に賛同にして頂いた方(俳句大学の趣旨はリンク先の「俳句大学」のHPをご覧くださいませ)となっております。あまり固いことを言うつもりはございませんが、俳句が好きだけど様々な事情で句会に参加しにくい方や、所属する結社以外の方と句会を楽しんでみたい方など、多くのみなさんとこの場で句会を楽しんでいけたらと思っております。前記の条件だけで基本的にどなたでも参加可能ですが、一応大学と名乗らせてもらっている以上、ある程度の俳句の知識、そして向上心をもって取り組んで頂けたら幸いです。私自身もこの場でみなさんと一緒に楽しませて頂きたいと思っております。また試行錯誤しながら運営をしていきますので至らない点があろうかと思いますが、なにぶんご理解の上ご協力頂ければ幸いです。みなさんよろしくお願いいたします。

第5回ネット句会 選句結果発表!

第5回ネット句会『短期決戦席題編』の選句、ありがとうございました。どうでしたか、みなさん楽しかったですか?それともなんだか忙しなくて嫌だったでしょうか?とにもかくにもたくさんの句をお寄せ頂き、そしてたくさんの句を採って頂いたみなさん、ありがとうございました!


句や名前の間違い、自分の句ではないなどの間違いがありましたら津野まで連絡願います。ご自分が選句した句やその感想、選句理由など、ブログその他のネット上にて意見交換をして頂ければありがたく思っております。コメントの書き込みは自動承認にしておきますので、句の感想などは下記のコメント欄へお願いいたします。また、投句欄・選句欄に頂いた書き込みも順次オープンにさせていただきますのでご確認のほどよろしくお願いします。

 

≪8点句≫
291 一匹は回らぬねずみ花火かな 井伊辰也


≪5点句≫
144 草食系男子ひたすら浮いて来い 津野利行


≪4点句≫
15 炎帝の影一切を拒みけり 野島正則
61 影持たぬ人に蜩降りにけり 佐藤日田路
116 嫌がつてゐるかもしれぬおじぎ草 宮野緒幌
179 手折りたる草より発てり天道虫 井伊辰也
197 二本めの煙草を吸ひぬ墓参り 小島寿々


≪3点句≫
3 そのままに影も焦げたる原爆忌 山中みきを
11 ががんぼの薄き影より飛び立てり 山野辺草民
17 閃光や影さえ白き八月忌 小島寿々
24 青林檎影を持たざる平野かな 谷原恵理子
77 大西日一寸法師の影二尺 野島正則
79 夏日影嘘のほどよく溶けてゐる 恩田富太
81 電線の影たるませて西日かな 津野利行
88 影のない人生などと冷奴 北野和良
96 飛魚や海に影置き去りにして 井伊辰也
115 都会より逃げてきてあり蛍草 目黒航
163 夏草や同行二人西の旅 手塚偉智朗
171 草むしりこんな銀座の真ん中で 津野利行
186 楷書より草書のをかし児の昼寝 佐藤日田路
236 炎天下回送バスが通り過ぎ 手塚偉智朗
241 回数券二枚千切って夏の暮 牧内登志雄(祐)
245 炎昼と刺し違ふべく鳶回る 恩田富太
256 一万回笑う宿題夏休み 佐藤日田路
271 生涯に一度の回向夏深し 遠音
281 迂回路の赤き矢印夏祭 野島正則


≪2点句≫
7 炎天の飯屋の影に猫眠る 手塚偉智朗
30 秋の暮影追ひかけて母のもと 檜鼻鬼旬
35 日時計のやうに影射す乳首かな 牧内登志雄(祐)
39 眦の影深き朝苺食ふ 遠音
60 秋暑し影も萎れる午後三時 檜鼻鬼旬
66 富士山の影踏む遊び大西日 野島正則
78 手を翳し顔に影置く炎天下 熊谷房子
94 またあした影に別れや秋の暮 檜鼻鬼旬
95 万緑の中や先師の御影石 川岡末好
101 影の飛ぶ八月六日蟹潜(くぐ)る 遠音
102 影追へと孫遊ばせて日の盛 十河智
106 突然の雨再びの草いきれ 十河智
107 強がりはもうやめました弁慶草 小島寿々
117 夏草に打ち捨てられし廃車かな 桑本栄太郎
120 飼葉桶馬草に混じる秋の花 熊谷房子
121 かなかなや草加煎餅かち割れり 山野辺草民
130 やはらかき肩の丸みや含羞草 牧内登志雄(祐)
131 露草を集めて作る空の色 山中みきを
139 草競馬ありし辺りのお花畑 熊谷房子
141 芝草に大の字となる昼寝かな 亜仁子
166 草の花一輪挿さる試験管 井伊辰也
173 美濃和紙の草書の一首夜の秋 山野辺草民
190 開拓の名残り原野の草いきれ 川岡末好
195 夏草やビルの隙間に匂ひけり 手塚偉智朗
200 妖怪も待ち草臥れて肝試し 牧内登志雄(祐)
203 回転木馬夏の銀河を駆け巡る 井伊辰也
211 癖球にバットの回る原爆記 北野和良
215 回り道して行く先も蝉時雨 目黒航
227 夏の夜の疲れたる回送電車 村上ヤチ代
273 回天の無念や八月十五日 北野和良
277 ねぶた回す力その手にその足に 谷原恵理子
287 駅前の時計を回る盆踊り 牧内登志雄(祐)
288 薬師寺の回廊に折れ風の色 佐藤日田路


≪1点句≫
5 雲影や透き通るべく散じたり 叶痴凱
ジェット機の影離れ行く夏の海 津野利行
10 八月の平和の鐘や影深し 檜鼻鬼旬
18 我が影に入るほかなし酷暑かな 北野和良
19 御嶽の上に影さす夏の雲 目黒航
22 影法師先触れにして白絣 恩田富太
23 八月の影戦略爆撃機 佐藤日田路
26 月影をおぼろに映し竹婦人 川岡末好
27 日影図より影長き西日かな 津野利行
29 黴臭き影印本のキリル文字 山野辺草民
32 三代の影連なりて墓参 井伊辰也
34 影踏みの子のかしましき原爆忌 遠音
36 立ち雲の影や白雨の躍りだす 叶痴凱
43 夏座敷鴨居にいまも御真影 山野辺草民
48 十六夜や足を離れぬ影帽子 熊谷房子
49 白服のをみなは影を持たざりし 恩田富太
51 遺影より睨み利かせし生身魂 野島正則
54 噴水の影の目映き光りかな 津野利行
63 影となりたるも薔薇は薔薇かな 宮野緒幌
64 夏休み欲しい影武者連れてきて 井伊辰也
65 ふと母の影現れて大西日 十河智
67 イギリスの色の影なる水着かな 目黒航
69 影富士の絵を描きに行く夏の旅 亜仁子
72 十薬やヒトラーの影まとひけり 津野利行
73 夏蝶の己が影に降り立ちぬ 井伊辰也
82 一村を覆ふ機影や大西日 山野辺草民
86 夏終る影絵をすべて教えずに 山岸八萬星
87 百万の影揺れてをり八月忌 小島寿々
89 人影の焼き付けられし広島忌 野島正則
90 葉の影に息を潜めて金亀虫 山中みきを
93 碑に無名の詩句を夏日影 叶痴凱
98 誰の影怯えて過ごす昼寝覚 小島寿々
99 猛暑の日影を求めて千鳥足 北野和良
103 毒草に効能の有り雨蛙 野島正則
105 草々の筆圧強き夏見舞 井伊辰也
108 夏の恋誰が草刈正雄やねん 津野利行
111 谷の村一厘挿したり草の花 檜鼻鬼旬
112 牧場を瓶の牛乳夏の草 大久保俊克
114 薬草の匂ひの青き溝浚へ 遠音
118 浮き草や微かな影に揺れゐたり 叶痴凱
122 ペタペタと草履踏む子の夏を追ふ 手塚偉智朗
128 草いきれ少年の日は遥かなり 小島寿々
129 夏草や外に子供の声も無し 十河智
133 雪渓に緑の草をひとつまみ 野島正則
143 夏草に深く埋もれて島の家 十河智
146 墨匂ふ俳句草子や秋の声 中島葱男
149 ナイフ研ぐ少年吸込む草いきれ 山野辺草民
153 草木も情はありけり水中花 目黒航
158 煙草吸う肩身の狭きパナマ帽 野島正則
175 子と編みし白詰草や愛おしき 蓼科川奈
182 生国の御維新草に古びけり 恩田富太
183 からからに草も萎るる夏の果 山中みきを
189 単帯ゆるゆるとして白鳥草 牧内登志雄(祐)
191 自覚無き秋の七草そらんじる 野島正則
193 草薙剣の威にて蛇の衣 山岸八萬星
194 金時の火事場見舞ひや田草取る 桑本栄太郎
196 草の上身を捩らせる鯰かな 井伊辰也
198 目眩して青草を掻き分けてゆく 佐藤日田路
202 一回の約束違ふ青胡桃 遠音
212 秋立つや古希の記念は回顧録 桑本栄太郎
213 秋刀魚焼く恋も最終回ですか 小島寿々
216 初盆会岐阜提灯の回りたる 山中みきを
228 地球儀を逆に回して巴里祭  宮野緒幌
229 回り道してゆきたしと夏の蝶 牧内登志雄(祐)
232 盆踊り裾の乱れに気を回し 北野和良
237 晩夏光回天基地のありし島 山野辺草民
238 長崎に回航させよ三尺寝 叶痴凱
239 あと何回会へるかと川床涼み 十河智
244 七十回向日葵の立つ空青し 佐藤日田路
246 回想のいつも焦げつく原爆忌 遠音
251 九回裏二死満塁や夏果つる 野島正則
252 夕凪や回覧板で風送る 山中みきを
255 万緑や猿に注意と回覧板 川岡末好
257 ペン回しうまくできない夏の果 宮野緒幌
259 走馬燈我を忘れて回りけり 牧内登志雄(祐)
262 夏祭酒のつまみの回し飲み 大久保俊克
265 回想の津波惨禍や夕端居 熊谷房子
267 夜の秋ビル巡回の警備員 野島正則
269 秋うらら母はいつでも回遊魚 小島寿々
270 わだつみの特攻魚雷や夏の海 桑本栄太郎
272 今生に回り合わせて蓮の花 目黒航
275 駆け寄りて回転木馬夏飾る 蓼科川奈
276 降り月や別れを延ばす回り道 檜鼻鬼旬
278 回想の西瓜一玉割る場面 十河智
293 蓮の花回る日月ひたむきに 叶痴凱
294 ゆふぐれを芙蓉の影となりすます 中島葱男
295 夜学子のたましひ草に宿しけり 中島葱男

 


後日、先生方の選の結果もアップさせて頂きたいと思いますので、そちらもお楽しみになさってください。

 

次回、第6回ネット句会は9月9日(水)ころ開催予定です。


残暑厳しき折、引き続き体調管理に気を付けて楽しい夏休みをお過ごしくださいませ。それでは、また!


俳句大学ネット句会担当/津野利行

【管理人:元 俳句大会通信教育学部ネット句会科/津野 利行】