俳句大学のネット句会用のブログです。このネット句会への参加資格は、Facebook内で俳句大学に「いいね」を押して頂いた方や俳句大学投句欄のメンバーの方、あるいは実際に俳句大学の講義を受講された方、またFacebookはやってないけどこのネット句会を知り、俳句大学の趣旨に賛同にして頂いた方(俳句大学の趣旨はリンク先の「俳句大学」のHPをご覧くださいませ)となっております。あまり固いことを言うつもりはございませんが、俳句が好きだけど様々な事情で句会に参加しにくい方や、所属する結社以外の方と句会を楽しんでみたい方など、多くのみなさんとこの場で句会を楽しんでいけたらと思っております。前記の条件だけで基本的にどなたでも参加可能ですが、一応大学と名乗らせてもらっている以上、ある程度の俳句の知識、そして向上心をもって取り組んで頂けたら幸いです。私自身もこの場でみなさんと一緒に楽しませて頂きたいと思っております。また試行錯誤しながら運営をしていきますので至らない点があろうかと思いますが、なにぶんご理解の上ご協力頂ければ幸いです。みなさんよろしくお願いいたします。

第4回ネット句会 選句結果発表!

第4回ネット句会、選句頂きましてありがとうございました。今回は断トツの人気句が出ました!井伊辰也さんの『夏菊や石一つ置く犬の墓』が堂々の13票を集めました。私も取らせて頂きましたが、「漢数字」というお題で『一』という数字の句がトップをとるという結果でしたが、作者の優しさにじみ出ていて、また季語の「夏菊」も人目に付かぬ寂しさのような感じも出ていて絶品だなあと思いました。井伊さん、おめでとうございます♪


句や名前の間違い、自分の句ではないなどの間違いがありましたら津野まで連絡願います。ご自分が選句した句やその感想、選句理由など、ブログその他のネット上にて意見交換をして頂ければありがたく思っております。コメントの書き込みは自動承認にしておきますので、句の感想などは下記のコメント欄へお願いいたします。また、投句欄・選句欄に頂いた書き込みも順次オープンにさせていただきますのでご確認のほどよろしくお願いします。

 

≪13点句≫
17 夏菊や石一つ置く犬の墓 井伊辰也


≪6点句≫
20 白南風や三代通う理髪店 佐藤日田路
87 もぎたてのトマトを一つ旅の朝 谷原恵理子
121 海を見に父の形見の夏帽子 谷原恵理子


≪5点句≫
65 夏燕村に一つの診療所 大関博美


≪4点句≫
54 永遠の戦後八月十五日 津野利行
69 ががんぼや過ち一つ思ひ出し 宮野緒幌
95 双子には帯色二つ初浴衣 川岡末好
108 滴りを分け合うてゐる命かな 井伊辰也
150 リビングに日課表あり夏休み 西村楊子
159 半夏生爪切る私生きている 坂上雲
161 喜びのはみ出してゐる燕の巣 谷原恵理子


≪3点句≫
47 夏祭金魚六匹如何せん 牧内登志雄
118 炎天に蟻の渡るや歩道橋 牧内登志雄
120 運慶の仁王像にも汗一つ 野島正則
137 蚊遣火や現在進行過去完了 佐藤日田路
165 我が家より大きく描くなめくじら 井伊辰也
172 毒虫を喰らふ孔雀の目の涼し 野島正則


≪2点句≫
6 七癖の気になり始む土用かな 大関博美
カラビナを一つ残せしケルンかな 牧内登志雄
16 夢うつつ四十九日の明けて夏 高尾美紀
18 七夕の星戦争のなき地球 津野利行
29 三線のやむ日はあらじ沖縄忌 大川典巨
38 夕立雲一か八かの大勝負 岸野禮子
40 百均の造花を選りて梅雨明ける 高尾美紀
63 漁火の千の明かりや夏の海 桑本栄太郎
92 一口のゼリーを残す厭世家 山岸八萬星
98 海のもの少しずつ盛る夏料理 熊谷房子
104 仁義なき目立ちたがりの夏の海 大川典巨
112 きららかに先づ上がりけりおとり鮎 桑本栄太郎
123 茄子漬けの糠に秘密の指輪埋め 坂上雲
124 籐椅子や白樺派など読んでをり 西村楊子
130 水門の向かうが故郷合歓の花 熊谷房子
141 ヴァンパイア仮眠してます冷蔵庫 大川典巨
144 炎天やスカイツリーへ回し蹴り 井伊辰也
147 いつからか連射のできる水鉄砲 野島正則
153 夜濯ぎや寝室に吊るユニフォーム 津野利行
162 意気込みの丸刈り青し髪洗ふ 山野辺草民
170 夏館ドガの踊子のびやかに 山岸八萬星


≪1点句≫
1 水無月や十円玉の錆びてをり 遠音
3 巡りくる八月の空父帰る 檜鼻鬼旬
4 初蛍吾ゆく道の三歩前 大川典巨
10 ダリア咲く千変万化の色と貌 北野和良
11 我に似た目高三匹腑の黒し 坂上雲
12 八千草の一花の名付く乙女かな 恩田富太
15 二千余年濁世見つむる古代蓮 熊谷房子
19 一枚の水のデッサン花水木 谷原恵理子
23 三段の石段辛し夕焼雲 十河智
27 独り身が一人の夏の料理かな 髙橋雅城
28 横顔の月下美人に一目惚れ 山中みきを
31 八百万も夏帯ほどき給ひけり 遠音
32 浮人形一人前に漂えり 加藤絵里子
33 新入幕に二本懸賞が立つ 菊池洋勝
36 幾万の蓮の浮き葉や捨て小舟 熊谷房子
37 しめこみや博多祇園祭(はかたぎおん)の九州男(くすお)ぶり 川岡末好
39 ナイターや十万の目ぞ白球に 目黒航
45 空梅雨や四の五の云はづ投句せよ 桑本栄太郎
46 一日をこなしつづけて日日草 宮野緒幌
48 灼くる地に一羽触れゐる千羽鶴 井伊辰也
50 六月六日思い出したる絵描き歌 山中みきを
51 咲き続けなを咲き続け百日紅 村上ヤチ代
52 こどもの日五分の一は不幸せ  髙橋雅城
55 百物語畳の黴の動きたり 坂上雲
56 遊び足らぬ三足の靴夏の旅 谷原恵理子
58 ジグゾーの千の欠片や草いきれ 小島寿々
62 幾千の艦の錆のせ青葉潮 山岸八萬星
64 十の嘘十の真や八重の額 北野和良
71 千匹の蝿とて千の風になる 岸野禮子
79 扇風機一巡ですむ四畳半 野島正則
84 花弁一枚ぽんと吐き出す緋鯉かな 井伊辰也
89 石垣にのたうつ百足捕らへけり 十河智
90 梅雨晴やサンダル五足ためし履き 西村楊子
94 昼寝覚二三歩よろけ起きゐたる 桑本栄太郎
99 人のアイスクリームのが美味しさう 津野利行
101 坂道を駆け下る朝土用波 遠音
103 しゃぶ肉をカレーに入れて暑気払い 高尾美紀
125 溝浚へ失くしたピアス弄(いら)ひけり 遠音
129 娘御をぼくに呉れろと青蛙 恩田富太
132 鬼の角たたみ込まれし葛まんじゅう 岸野禮子
133 空蝉や琥珀の目玉をとどめをり 高尾美紀
139 よろぼふて電話に起きる昼寝かな 桑本栄太郎
143 ユーミンコパトーンの香にまた恋す 目黒航
148 朝顔の蔓を這わせる網を張る 菊池洋勝
151 七月の魔女はタンゴを口ずさむ 小島寿々
152 ぶだう売るぶだう棚下直売場 十河智
156 合歓の花咲きて故郷を近くせり 熊谷房子
163 それぞれに怠ける理由合歓の花 宮野緒幌
169 水打つや宵のとばりの先斗町 桑本栄太郎
173 山門の話途切れてつくつくし 檜鼻鬼旬
176 ラッキョウやアリスの国の招待状 岸野禮子
178 夏の昼クロワッサンのこんがりと 高尾美紀
179 ずんぐりと花のかたちに柿青し 佐藤日田路
182 漁火の何光年や夏銀河 坂上雲
188 熱帯夜降る星あまた海ほたる 牧内登志雄
189 大桶に畑一面分の高菜漬く 川岡末好

 


後日、先生方の選の結果もアップさせて頂きたいと思いますので、そちらもお楽しみになさってください。


次回、第5回ネット句会は8月6日(木)に開催します!次回は『短期決戦席題編』と題し【8月6日(木)投句募集スタート、7日(金)投句締切】という短い時間での句会となります。瞬発力勝負の句会となりますので、みなさんご予定つきますようでしたら、たくさんのみなさんのご参加をお待ちいたしております!
尚、タイムスケジュールなどの詳細は、8月3日ころまでに、このブログにてアップさせて頂きたいと思いますので、よろしくお願いいたします。


暑さ厳しき折、みなさん、熱中症や体調管理に気を付けてお過ごしくださいませ。それでは、また!


俳句大学ネット句会担当/津野利行

【管理人:元 俳句大会通信教育学部ネット句会科/津野 利行】